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英語プレゼンのコツ!【第2回】〜専門用語の英訳〜

第1回では英語プレゼンを最短で準備する方法についてお話ししました。

第2回では具体的に”正しい”英訳の方法を解説します。

はじめは少し時間がかかりますが、

繰り返すことで作業は早くなりますし、

英語の語彙力も向上しますので、できれば何度も繰り返し確認して自分のスキルとして落とし込んでいただければと思います。

 

適当な英訳はダサい!専門用語は面倒でも正しく英訳するべき

日本語のスライドを英訳するのは少し面倒です。

でも、そこで適当に英訳してしまうと、正しいかどうか分からない自己満足なスライドになってしまいます。

簡単に言えば、こんな感じ↓

「変な日本語 tシャツ 画像 フリー」の画像検索結果

 

前提として、研究分野にはそれぞれ特有の「よく使われる言葉」があります。

つまり、人間は普段接しているモノ、コトにより価値観が形成されるので、

同じ物質でも、その人によって、どの言葉がスッと頭に入ってくるかが異なるということです。

 

例えば、「水」という言葉について、全く研究に関係のない仕事をしている人なら、ミネラルウォーターや水道水をイメージするでしょう。

しかし、バイオ系研究者がプレゼン中に「水」と言えば、「蒸留水 (Distilled water; DW) 」をイメージします。

これは、バイオ系の実験室では、実験にはイオンなどの不純物 (無機イオン類) を除去した蒸留水を基本的に使用するためです。

水には色々グレードがありますが、実験に水道水をそのまま使用することはありえません。

 

このような言葉の選び方は、正直慣れによるものが多いので、

慣れないうちは自分の選んだ単語がその分野のスライドにフィットするかを確認する必要があります。

ひとつひとつの単語をチェックすることになるのではじめは少し面倒ですが、

一度調べてしまえば過去のスライドが正しい言葉遣いの資料として蓄積されるので、

繰り返すことで確実に作業が早くなります。

 

英訳が正しいかチェックする方法

それでは、英訳チェックの具体的な方法をお教えします。

使用するのはWebLSDという無料オンライン辞書サービスです。

これは、医学・生命科学用語に特化した電子辞書で、京都大学薬学部の金子周司教授を筆頭に常にアップデートされています。

PubMed (バイオ系の一番大きい論文検索サイト) をベースに日本語訳と類義語、

そして使用例がまとめられているので、「一番正しい」かどうかはともかく、「間違っていない」英単語を選出できるようになります。

 

英訳はざっくりと以下の流れで進めます。

  1. 翻訳サイト (Googleでもなんでもいい) でまずはコピペ
  2. 専門用語の部分のみ、WebLSDで調べる
    ・シソーラス:同義語、関連語、概念ツリー
    ・コーパス:PubMedでの使用例
    ↓↑
  3. 完成した文章が実際に使用されているか検索 (Google) する

 

それでは実際にやってみましょう。

例)「培養液を 5 mL 追加」を正しく英訳する手順

Google翻訳では「培養液」が「culture solution」と翻訳されました。

それでは、「culture solution」が正しいかWebLSDで調べてみましょう!

 

WebLSDの英和・和英で「培養液」と検索すると、なんだかいっぱい出てきました。

検索結果は、論文で使用されている頻度が一目でわかるようになっています。

つまり、どれが一番伝わりやすいか?ということが整理されているのです。

 

*は0-5個で表示され、*の数がひとつ多くなると使用頻度は約10倍になります。

culture solutionもあることはありますが、PubMed内の論文では使用されていない(=コーパスの表記がない)ので、この分野ではmediumもしくはculture mediumが一般的ということが分かります。

 

続いて、便利機能ということで「シソーラス」と「コーパス」についても解説します。

シソーラスは検索した用語と同じような使われ方(和訳)をしていたり、よく一緒に使われていたり、それらの用語の相関を概念ツリーとして表示してくれます。

 

コーパスはPubMed内の論文より、実際の使用例をMax300例表示してくれます。

 

英訳の最後のステップはコーパスでも代用できるので、使いやすい方を使ってください。

 

以上のステップで「培養液を 5 mL 追加」を英訳した結果、

Google翻訳では「Add 5 mL of culture solution」でしたが、

WebLSDで調べたところ、

「培養液」に該当する「culture solution」は、「medium もしくは culture medium」が一般的だと分かりました。

つまり、「培養液を 5 mL 追加」は正しく英訳すると、「Add 5 mL of medium」になりました。

 

これらのステップは、はじめは少し難しいですが、慣れれば機械的にこなせるようになるので、ぜひ頑張ってください。

こういう地味な作業を繰り返すことで、正しい言語感覚が身につき、それは論文執筆の際にもとても重要なスキルになります。

 

正しそう、ではなく「正しい」英訳をする。

 

これを常に心がけていただけばと思います。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます!

 

第3回では、英語プレゼンの構成とフレーズ集についてお話しします。

 

科学広告らぼではスライド作成やサイエンスライティングも承っておりますので、

お気軽にお問い合わせください。

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